小坂農園 (むかわ町)さんを訪問してきました。

小坂農園さんがある「むかわ町」は、2006年3月に穂別町・鵡川町が合併し「むかわ町」となりました。むかわ町は、北海道の道央圏の南方に位置し、海・山・川と多彩な自然環境に恵まれています。東西及び北部の三方が日高山脈に囲まれ、南部は太平洋に面しており、全国でも屈指の清流度を誇る一級河川「鵡川(むかわ)」が南北に縦走しています。
そんな鵡川のほとりで4代続いている「小坂農園」さん。手をかけすぎずに自然の力を引き出す農法で、量産を目的とせずこだわりのお米を栽培しています。

北海道むかわ町お米

今回は4代目小坂農園さんの「小坂 幸司」さんに田んぼを案内してもらいながら、お米に対する想いを伺いました。

小坂農園さんは北海道の中でも数件の農家さんしか栽培していない『ゆきさやか』という品種を栽培しています。栽培開始当時ゆきさやかは農林水産省から認定されておらず一般には販売することができなかったそうですが、小坂さんは味に惚れ込み栽培を開始。寒さに弱いという性質があり、低温続きの年には収穫がほとんどできなかったこともあったそうですが、それでも「やっぱり格段に美味しいから」と栽培を継続。

現在は、令和元年に開催された第9回米-1グランプリで金賞を受賞するなど、美味しさは認められていますが生産者さんが少ないためとっても貴重なお米の品種です。ゆきさやかの特徴はあっさりとした粘り・つや・白さ。北海道米の最高峰と言われる「ゆめぴりか」よりも食味が良いと評判だそうです。

北海道むかわ町ゆきさやか

小坂農園さんの田んぼの様子。むかわ町の朝晩の気温差や地形はお米を栽培するのにとても適した場所だそう。

夜は山から、朝方は海からの風が吹きますが、奥に見える山々のおかげで冷たい風が直接当たらずに済むのでほかの土地よりも少し暖かく、かつ風の勢いを和らげてくれるおかげでまっすぐと育つそうです。そして、ミネラルやマグネシウムをたっぷり含んだ清らかな水を使用できるのもこの土地の特徴。

北海道むかわ町鵡川新米

小坂農園さんではゆきさやかの他に「ゆめぴりか」「ふっくりんこ」「ななつぼし」「おぼろづき」を栽培しています。
小坂農園さんだけで例年1200俵の収穫量があります。1俵は60kgなので7万2000kgものお米が収穫されていることになります。ご飯茶碗の一杯150gで換算すると、炊く前の生米の状態では65gなので約110万7000杯にもなります!

訪問した日はお天気が良く、見渡す限り黄金色の稲が風に揺れていてとても気持ちが良かったです。

北海道産米ゆきさやか

小坂農園さんで美味しいお米を作る秘訣をお聞きしました。
小坂さんはお米には手をかけすぎずに自然の力を引き出す栽培方法にこだわっていて、喋らないだけで人間と同じ生き物と考えているそうです。子供を育てるのと似ていて、可愛い時もあれば憎たらしい時もあるけど毎日ずっと気にかけて「どうやったら美味しくなるかな」と考えを巡らせるそうです。

北海道産米ゆめぴりか

ぎっしりと実が詰まっていて穂先が垂れているのがお分りいただけると思います。

今年は天気が良い日が多かったので背丈が低く、いつもに増して出来がいいそうです。植物は日射量が少ないと光合成をするために背が高くなり、日射量が多いと背丈が低くなるそう。そして、光合成によって「糖」が作られ栄養となり「旨味」に繋がるんだとか。

北海道むかわ町ゆめぴりか

こちらが収穫の様子。コンバインを使って一気に刈っていきます。
雨が降るとその水分で稲がコンバインに絡まってしまったり、土がぬかるむと重さで埋まってしまうので晴れの日しか収穫はできないそうです。むかわ町は山と海が近いので天気が変わりやすく、天気の見極めが難しいそうです。

北海道むかわ町お米農家

収穫されたお米は倉庫にある乾燥機にかけられます。パネルで現在の湿度や完了予定時刻などが確認できるようになっていました。

乾燥されたお米は籾摺り(もみすり)されて玄米となり、選別機で虫食いや色味が悪いものを取り除いでいきます。最後に精米機にかければ普段ご自宅で目にする白米となり皆様の元へ出荷されていきます。

北海道産米ゆきさやか ゆめぴりか

タネを植え、苗になり、田植えをして毎日気にかけてようやく収穫時期。キレイに色付き穂先の垂れた稲穂に囲まれて、とっても嬉しそうな小坂さん。

北海道むかわ町小坂農園

むかわ町の自然豊かな環境と、小坂さんの愛情いっぱいで育ったお米ぜひ一度食べてみてください。小坂農園さんで作られたお米のセットもありますので、ゆきさやかの白さを比較したり、味の食べ比べをしてお好みの品種を見つけてくださいね。

小坂農園 さんの商品購入はこちらから。

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