井澤農園さんは北海道栗山町にて4代続く農園で、4代目の孝宏さんの「農家になりたい!」という子供のころからの夢を叶え、家族一丸となって運営されています。奥様の綾華さんは自称「農家フェチ」で、幼少期から食べること料理をすることが大好き。管理栄養士の資格を有しており、食関連のコンクールで入賞したり食品販売会社に勤めたり、地域おこし協力隊として農業振興に携わったり現在は料理研究家としても活動するなどご夫婦揃って農業・食のプロな農家さんです。
井澤農園さんに到着するとまず大迫力の玉ねぎが。太陽を浴びせ、風を当てることで余分な水分を飛ばします。そうすることで長期保存がしやすくなり、味もぎゅっと濃縮されます。
北海道栗山町は総面積のうち29.8%にあたる60.87k㎡が農用地として利用され、総人口の約5分の1にあたる人たちが第一次産業に従事している北海道内でも有数な農業地域です。東側は夕張山系に続く緩やかな丘陵群で、夏の平均気温は22.4℃と涼しく過ごしやすいですが冬の最低気温は-20.7℃と冷え込みます。冷涼な気候を利用してメロンや稲作、玉ねぎ、ジャガイモなど北海道で作ることができる野菜のほとんどの種類が栽培されています。
井澤農園さんは玉ねぎをメインで栽培していますが、春には花壇用花苗、夏以降はかぼちゃ、じゃがいも、さつまいも、ズッキーニ、スイートコーンなど約120品種の野菜を栽培しています。
井澤農園さんの様子。21ヘクタールの敷地があります。
写真で見える畑は、玉ねぎを収穫し終わった後に緑肥(えん麦)を植えてあり、これをすることによって土に栄養を貯めることができてまた来年も美味しい玉ねぎが収穫できるようになります。
『自分たちが食べておいしく、安全だと思える農産物づくり』をモットーに、化学肥料や農薬の使用料を通常の栽培方法の半分以下に抑え、有機肥料をたっぷり与える「減農薬栽培」という農法で育てるのが井澤農園さんのこだわり。約70年間、代々この農法で栽培しています。有機肥料豊富な土で育った井澤農園さんの玉ねぎは、栄養たっぷりで甘く、皮の色が濃いのが特徴です。
井澤農園さんでは毎年約10種類もの玉ねぎを栽培しています!
玉ねぎにこんなにも種類があること知っていましたか?茶色の普段よく目にする玉ねぎでも「アローベア」「北もみじ2000」「札幌黄」などじゃがいものように様々な品種があります。
同じ種類の玉ねぎをたくさん作らない理由としては、一つの品種が病気にやられても違う品種は病気の耐性があったりするので全滅するリスクが抑えられること、品種によって収穫可能な時期が変わるので長い期間収穫できるようになるからです。
玉ねぎ畑の様子。玉ねぎの食べる部分は「茎」にあたり、土の中に埋まっているのではなくこのように土の上に乗っかっています。葉っぱの部分が枯れてくると、これ以上成長しないというサインとなり収穫にはいります。
左の写真は「根切り機」に乗っている様子。根っこが土に埋まっていると収穫しにくいので、根切り機で切って地面からたまねぎをはがします。その後、「オニオンハーベスター」を使って収穫していきます。
収穫された玉ねぎは、倉庫で選別機にかけられます。ローラーの隙間からサイズの小さなものは落ちていく仕組みです。流れてきた玉ねぎの頭の部分に葉っぱの部分があればハサミを使って手作業で切り落とします。
S、M、L、L大、LLとサイズ別に分けられたら箱つめします。全ての玉ねぎは1回から2回、誰かしらの手触れ目視で状態の悪いものは取り除かれています。
玉ねぎは「涼しく、風通しが良く、日が当たらないところで保管」しましょう。最適温度は0度~5度で、湿気があるとカビの原因になってしまいますが、乾燥しすぎにも注意です。玉ねぎの皮が剥がれてしまい、中身も乾燥してしまうで段ボールなどに入れてると良いでしょう。
こちらは井澤農園さんで作っているさつまいも。
べにはるか、シルクスイート、安納芋、黄金千貫(白いさつまいも)、ハロウィン(オレンジ色のさつまいも)、パープルスイートロード(紫色)たくさんの種類のさつまいもを栽培しています。
「北海道つながるマーケット」では玉ねぎ、さつまいも(紅あずま・シルクスイート)、時期のおすすめじゃがいも2種類と紅あずまのセットを取り扱っています。
井澤農園さんは皆様が『笑顔になったり、健康になったり、食卓が華やいだり、話題が一つでも増えるといいな。』そんな気持ちで『おいしいおすそわけ』をするべく畑に出ているそうです。ぜひ一度、井澤農園さんから届く減農薬栽培で育ったお野菜を食べてみてください。
井澤農園さんのホームページでは、農園の様子が発信されていたり、料理研究家でもある奥様の綾華さんのレシピや品種ごとの違いなども掲載されていますのでこちらもチェックしてみてください。