IZURUさん(鶴居村)をインタビューさせていただきました。

北海道東部にある日本で最も美しいと称される鶴居村で北海道で育つ植物をメインに使用し、ドライフラワーやプリザーブドフラワーの作品を制作している「IZURU」。つくり手さんの本名の「小野いずる」にショップの名前は由来します。いずるさんは草月流いけばな師範の資格をお持ちで、培った経験や知識を活かした色鮮やかで長く楽しめるのが作品の特徴。また、どんな部屋や場所にでも溶け込むようなシックでどこか落ち着いているのが印象的です。

お花の道に入ったきっかけは、会社員時代に上司が行っていた「草月流いけばな」に魅せられたから。「床の間を抜け出した」と言われるような自由なスタイルで、天井から吊るしたり壁に這わせた作品が多く、生花だけではなく枯れ物と呼ばれる木の枝や蔓などを使い長く楽しめるような作品を制作していました。


それまで趣味として楽しんでいた華道やガーデニングは、出産を期にご主人の出身地である鶴居村へ移住したことで変化します。釧路市から車で30分ほどしか離れていないところへの移住でしたが、山に囲まれた環境と自然の多さには驚いたそうです。せっかく広い土地があるのだからと、畑で植物の栽培を始めます。そして、「せっかくキレイに咲いたお花たちがすぐに枯れてしまう、、、。」なんとか長く楽しめるようにしたいという思いからドライフラワーを作るようになります。2012年頃にはオンラインショップ4店舗に出品し、販売も開始。『暮らしを楽しむ、当たり前の毎日に寄り添う。』そんなコンセプトで作品を作り始めたきっかけは、2017年に横浜で開催されたハンドメイドメイカーズというイベントへの出店。「IZURU」として活動を開始しました。


自家栽培や、道内の農家さんから仕入れた北海道の花や植物をメインに制作をするのがいずるさんのこだわり。道産の花は他の産地の物と比べ色が濃いこと、ラベンダーなどの宿根草(しゅっこんそう)と呼ばれる種類は、冬の間雪の下で耐えて春になると出てくるその勢いが好きだからと教えてくれました。

 
購入した方もプレゼントでもらった方も、どんな人のどんな部屋にもマッチするような、普段の日常に溶け込むような色や形合わせを意識して、そこにあっても気にならないけれど、そこにはある。そんなインテリアのような作品を制作しています。ここ最近では、お家での時間が増えたからなのかピンクなどの優しい色合いの作品が人気があるそうです。制作するときは、どんな人の手に渡るのか、どんな使い方をしてもらえるのか、そんなことを思い浮かべているそう。実際に購入された方からはお手元に届いた感想や使い方、飾り方を書いたお手紙が届くこともあり、それが喜びでありやりがいを感じられるそうです。


2021年からは「IZURU」を手伝ってくれる方が増え、作品の種類が増えました。いずるさんが苦手としている分野を得意とする友人、お花が大好きな70代の方、事務作業を手伝ってくれる方、、、「一人ではできなかったことが手伝ってくれる方がいることで可能性が大幅に広がった。今後はお花の香りのするアイテムなども増やしていけたら。同時に『お花が好き』という共通点でつながった方達の雇用の機会にもなれば嬉しいです。」といずるさんは話します。

特別天然記念物に指定されているタンチョウが暮らす、鶴居村。朝方や夕方に頭上を飛び交う姿や鳴き声が聞こえるそうです。そんな自然豊かな北海道の地からの贈り物。水やりなどのお手入れいらずで、届いたらすぐに飾って楽しめます。ご自宅用や大切な方へのプレゼントとしても喜ばれるでしょう。

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