SAVON de SIESTA(札幌市)さんを訪問してきました。

〜毎日の暮らしにココロがホッとするひとときを贈る〜

SAVON de SIESTA(サボンデシエスタ)さんは、2005年創業の北海道札幌市にある石鹸屋さんです。附柴彩子(つけしば あやこ)さんは、肌が弱く、既製の基礎化粧品が肌に合わずに悩んでいた21歳の頃、自分に合う石鹸作りを始めます。自身の肌荒れが落ち着き、友人や親戚にプレゼントしたところ好評だったため、より多くの方に届けたいと大学で学んだ化学系の専門知識を活かして商品化したのが始まりです。以来、「肌への優しさ・安心して使っていただけること」を一番に、厳選した自然素材をこだわりの製法でひとつひとつ丁寧に手づくりで販売しています。

店舗の様子

店舗は札幌市を南北に分ける大通公園の近く、路面電車が走る通りに面しています。彩子さんが夢を叶えるため、実現したい目標を書き出した「人生の地図」に書いていたそのもので、工房併設の路面店。美味しいコーヒーとスイーツを楽しめるカフェが隣にあり、素敵でゆったりとした時間が流れてる空間です。

白を基調とした明るい店内。一つ一つの商品を手にとってじっくり選べるようにディスプレイされています。出来たての商品をお届けできること、石鹸をつくるときに感じているドキドキをお客様と共有したいという想いから、製造風景を見られる作りにこだわりました。奥のレジ横から工房を覗くことができます。

石鹸から始まったSAVON de SIESTAさんですが、スキンケア・ヘアケア・ウイルスケア・ルームフレグランスなど、沢山のラインナップがあります。肌への優しさを第一に、自然素材をメインに使用した”暮らし”にまつわるものを取り扱っています。

彩子さんに一つ一つの商品の特徴や効能を丁寧に説明していただけました。石鹸以外の商品も実際にご自宅で使用し、効果をご自身で確かめているそうです。大体2週間使うと肌に合っているのかどうか分かるようで、自分で使って良いと感じるもの、惚れ込んだものだけを取り扱っています。元々は肌の弱かった自分のために始めた石鹸作り。その石鹸を使うことで肌が喜んでいる感覚を自分の大切な人にもおすそ分けしたいという当初の想いは今も変わりません。

工房の様子

店内からは工房の様子を見ることができます。

今回は特別に工房の中に入れていただきました。石鹸は作る日の温度や湿度によって微妙に変化するため、一定になるように厳重に管理し、工房スタッフの工夫の積み重ねで安定した品質で作れるようにしています。あったかい雰囲気になるよう、北海道出身のアーティストさんに北海道の植物をイメージして壁に描いてもらっています。

創業以来1000年以上前から続く伝統的な「コールドプロセス製法」で石鹸を作っています。基本の原料は植物性オイルとアルカリのみ。合成保存料・防腐剤不使用のため使用期限がある石鹸が出来上がります。熱は加えずに化学反応で発生する熱で熱成を進める製法です。量産するには不向きな製法でありますが、天然素材の風合いと保湿成分を失うことなく優しい洗い上がりになるので一度に100個ずつの生産を続けています。

攪拌をします。石鹸の種類によって必要な時間は異なるので見極めるには熟練の目が必要です。次に専用の型に流し込み24-36時間かけてしっかり固め、オリジナルで設計した石鹸カッターでカットします。

湿度・温度を管理された房の棚で、じっくり時間をかけ約1ヶ月から2ヶ月熟成させます。熟成が終わると一つ一つ角を落とし、表面を整え磨き、真空状態にして包装し完成です。

最後に彩子さんの旦那さんで社長でもある附柴裕之(つけしば ひろゆき)さんにお話を伺いました。お二人の出会いは大学在学中。石鹸販売の背中を押したのも、事業化を支えたのも裕之さん。彩子さんはセンサーで僕がそれを言語化する。それぞれの得意なことで力を合わせ「SAVON de SIESTA」を育ててきました。今後は、「製品の原料を可能な限り自分たちで育てたい」という創業時からの想いを”シエスタの里”で叶えていきます。2025年までに原料を育てる畑と『自然との調和』をテーマにした宿泊施設や飲食店を構想しています。一消費者としても、どんな未来になるのかとても楽しみです。

かつての日本では、本当に良いモノには”魂”が宿っていると言われていました。「SAVON de SIESTA」が生み出す商品もそうであれるよう、想いをカタチに、想いを商品のせて、「ココロがホッとする」調和のとれた快適なライフスタイルを提案していきます。

直営店【Siesta Labo.】
〒060-0061 北海道札幌市中央区南1条西12丁目4−182
営業時間:12:00-18:00(短縮営業中)
定休日:火曜日
TEL:011-206-0710

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